読売新聞東京本社


処理のため搬送されてきた新聞製本

読売新聞東京本社様ではこれまでにも、発行された全ての新聞をマイクロ化する等の保存処置を他社に先駆けて行ってこられましたが、本年度は弊社を含む3社※1で脱酸性化処置、悉皆調査、保存容器への収納を行いました。雑誌製本約1000冊は脱酸性化処置を、昭和34年(1959年)〜昭和44年(1969年)の新聞製本約2300冊に対しては上記3つの処置を行いました。
※1 株式会社ニチマイ様(http://www.nichimy.co.jp/
有限会社資料保存器材様(http://www.hozon.co.jp/

弊社では資料の延命処置の為、DAE法(ドライアンモニア・エチレンオキサイドガス法)による脱酸性化処置を 行い、これにより併せて充分な殺虫・殺菌・殺卵処理も行われました。処置に当たっては、一般書籍と異なり 大型の新聞製本を処理するため、2段式の処理用パレットを作製し、効率の良い処理を行いました。

特製の2段式ステンレスパレット
処理チャンバーに入る雑誌製本


処理前後の新聞製本
処理により酸性紙チェックペンの筆跡が変色。処理の有効性を確認できる。

2tトラックで延べ5台分に及ぶ大量の新聞・雑誌製本を、9回の処理で短期間に完了し、返却後は中性 紙で作られた保存容器に収納されました。 これだけ大量のマイクロ化を済ませた新聞原紙と合冊製本された雑誌を脱酸性化処置から保存処置まで 行ったのは国内では初めての事例といえます。

ページの先頭へ